事例Ⅳは何が難しいのか?byたとな

読者のみなさん、はじめまして。タキプロ14期のたとなと申します。
私が受験生時代日々励まされてきたタキプロに対して記事が書ける立場になり大変うれしく光栄に思います。


それぞれ置かれている環境やバックグラウンドが違い、全ての方に納得いただける記事を書くのは難しいかもしれませんが、受験生の皆様に少しでも役に立つような記事が書ければと思いますのでよろしくお願いします。

■はじめに

今回初めてとなりますので、自己紹介させていただきます。

年代/性別:40代後半・男性
職種:メーカー・監査
受験歴:1次 2回・2次 3回
勉強方法:令和2年度:1次 2次 スタディング
     令和3年度:1次 未受験 2次 TAC通信
     令和4年度:1次 TAC通信 2次 独学 
得意科目:事例Ⅳ

コロナ禍における在宅勤務のため自宅で過ごす時間が増え、世の中に対する不安、年齢的な焦り等様々なことを感じていた中、この比較的自由に使える自宅での時間は自分にとってまとまった時間が取れる最後のチャンスと考え直し、診断士試験を受験することを決意しました。

結果として、2次を3回受けることになりましたが、今回合格することができたことは自分にとって大きな自信となり、将来を今まで以上に前向きに捉えることができるようになりました。

受験生の皆様にも私と同じような気持ちになっていただけるよう、微力ではありますがお役に立てる記事を少しでも書いていければと考えています。

それでは、以下本題に入らせていただきます。

■事例Ⅳを実際に試験場で解答してみて

まず最初に、私が受験した全2回の1次:財務・会計と全3回の2次:事例Ⅳの結果を記載します。

 1次2次
令和2年度76点73点
令和3年度未受験62点
令和4年度80点77点









次に、令和4年度の事例Ⅳに対して私がどのような解答したかを記載します。

  分野自己
評価
第1問設問1経営分析
設問2
第2問設問1セールス
ミックス
設問2
第3問設問1業務的
意思決定
設問2設備投資の
経済性計算
×
設問3×
第4問 財務的リスク
マネジメント
















   

解答順序

 解答順序は以下の通りでした。

 第1問・設問1 → 第1問・設問2 → 第4問 → 第2問・設問1 → 第3問・設問1 → 第2問・設問2
※第3問・設問2と設問3は解答できませんでした。

第1問・設例1

 生産性に関する指標以外の2つはすぐに解答できました。生産性に関する指標は「労働生産性」が該当するとは思ったのですが、「労働生産性」(付加価値額 / 従業員数)を算定するための分子(付加価値額)の構成要素がわからず、結局、労働生産性を分解した「従業員1人当たり売上高」(売上高 / 従業員数)と「付加価値率」(付加価値額 / 売上高)のうち解答が単純に割り算で出せる「従業員1人当たり売上高」を解答しました。

第1問・設例2

 設問1からの流れで、労働生産性が劣っていて、その要因は従業員1人当たり売上高が低いといった趣旨の解答をしました。

第2問・設例1

 製品Aの生産に特に制約がなく製品Aのみを作るといった設定があまりにも単純で、何か条件を見逃していないかと不安になりましたが解答できました。

第2問・設例2

 時間がなく何も考えず直接作業時間の制約条件式と原材料の制約条件式の交点から製品Aと製品Bの生産量を算定してたまたま解答の数値は正しかったかと思われますが、計算過程はほとんど記載出来ませんでした。

第3問・設例1

 見慣れない問題だったので時間をかけて慎重に取り組み解答できました。

第3問・設例2、設例3

 時間的に厳しく全く解答できませんでした(計算過程には何か書いたかもしれませんが、恐らく加点される要素は何も無かったかなと思います)。

第4問

 為替リスクについては指摘と助言はできましたが、もう1つが思い浮かばず、財務的リスクではなかったのですが、カントリーリスクの指摘と助言を解答しました。


私自身、経理職が長く数字に対してのアレルギーは少なく結果から考えると事例Ⅳが得意だといって良いのかもしれませんが、合格点(60点)が確保できるかどうか常に不安を持っていました。

ただ、何をどこまでどのようにやれば事例Ⅳで合格点(60点)が確保できるようになるかといったおぼろげなイメージは受験時から持っていて、現時点においてそのイメージは間違いなかったという思いはあります。

そこで、事例Ⅳの何が難しいと感じていたのか、その難しいと感じていた事例Ⅳに対応するために何が必要であるかを以下記載していきます。

■事例Ⅳは何が難しいのか?

事例Ⅳを試験会場で実際に解答してみて、難しいと感じたのは大きく以下の3点です。

①試験最終科目である

 試験日の通常では考えられない緊張感の中、3事例を解答した後疲労が蓄積していて、集中力が相当落ちている。

 その上、前の3事例の出来(手ごたえ)により余計なことを考えてしまう。具体的には、前3事例に手ごたえがあれば事例Ⅳが出来れば合格できる!、逆に前3事例に手ごたえがなければ事例Ⅳで逆転しなければといった余計なことをついつい考えてしまう。 

②初見の問題に対応しなければならない
 
 一見当たり前のことのように思われますが、相当ボリュームがある初見の問題の構造を短時間で理解して、受験生全体を考えて解答できる問題とできない問題を瞬時に判断するのは、集中力が落ちていて余計なことを考えてしまっている状況では難しい。

③計算問題が中心である

 もちろん事例Ⅳにおいても他の事例と同様に記述問題はありますが、合格点(60点)を確保するには受験生の大半が正解する計算問題の正解が必須で、たとえその計算問題が基本的な問題であったとしても、ちょっとした勘違い(単位、条件等の見落とし)で不正解となる。

■事例Ⅳに対応するために何が必要か

以上を踏まえて、事例Ⅳに対応するために必要と感じた点を以下3点記載します。

過去問を中心に勉強する

 私自身、1回目(令和2年度)の受験時は1次も2次も過去問中心で勉強を行ったのですが(実際は時間的に過去問以外手が出せなかったためですが)、2回目(令和3年度)は2次のみで、1回目に過去問中心に勉強を進めたので過去問以外を中心にして勉強を進めました。ただ、手ごたえ、結果とも1回目の受験時ほどではありませんでした。そうなった理由は様々あると思いますが、1番大きいのは過去問に触れる機会が少なかったからだと思いました。結局は、本試験の問題以上の練習材料はないのかと思います。なので、3回目(令和4年度)は過去問中心の勉強に戻すことにより、合格することができたのだと思います。 

2次:事例Ⅳを想定して、1次:財務・会計の勉強する

 私の場合1次:財務・会計を受けた時の方が、2次:事例Ⅳの成績が良かったのですが、それは2次の問題が1次の学習を前提にしているからだと思います。1次で問われる基礎的な事項を、2次では事例を通して実践的な聞き方をしているのだと思います。なので、1次の知識が不十分もしくは1度身に着けたとしても2次で使える状態にメンテナンスされていない状態では期待通りの結果は得られないのだと思います。ここで注意していただきたいのは、1次の過去問をただ解答し正誤のみに注目しているだけでは不十分だと思います。1次の過去問を解く際は、各問題を解き解答解説を読むだけでなく、できればテキストまでさかのぼり同じ分野が出題されたら確実に解答できるぐらいまで準備した方が、結果として2次の基礎固めにもつながるのかと思います。

③本試験を意識して短い時間で集中して勉強する

 ここ最近の事例Ⅳにおいては、必ずしもすべての問題を解答する必要はなく、個々の設問の中で解答できるところを解答すれば合格点(60点)は確保できるのかと思います。ただ、その通常であれば解答できる問題(令和4年度の事例Ⅳでいうと第2問・設問1、第3問・設問1といった問題)であっても、本試験の緊張感の中では解答できない可能性は大いにあると思います。そこで、問題を解くときには本試験を意識して、短い時間であっても集中することが必要かと思います。①でも書いていますが、結局、本試験を意識した勉強方法を積み重ねることが、合格するために最も必要なことだということなのだと思います。

■おわりに

今回、事例Ⅳに対しても私の考えを書かせていただきましたが、結論としては、多くの合格者の方がおっしゃるように、「過去問中心」「一次知識重視」「本試験を意識して勉強」といったことに集約されるのかと思います。

受験生の皆様に少しでも参考になれば幸いです。

次回は、ながさわさんの登場です。
お楽しみに!

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