【事例Ⅳ】売上原価か販管費かそれが問題だ!byほな爺

最近は17期の中でも事例Ⅳ芸人としての認識がかなり浸透してきている ほな爺 と申します。今回の内容は当然のように事例Ⅳでその中身は…経営分析の中の収益性分析のみという大変ミクロなお話でございます。
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■はじめに
大阪の勉強会では私の講義(コント?)の後に、タキメンによる経営分析の実演講義を行いました(令和7年度分)。実演自体は他のタキメンの方にやってもらいましたがそこで以下のような会話がありました。
ほな爺「設問2は選んだ指標(収益性)に合わせて理由を書くんですよ。売上高総利益率を選んだときは売上原価(仕入)に関連する項目を、売上高営業利益率を選んだ場合は販管費に関連する項目を書くんですよ」
受験生「この場合、どれが原価でどれが販管費なんでしょうか?」
ほな爺「まあこの資料の与え方だと分かりづらいよね」
いちおうその場では説明しましたが、その説明が不十分な内容だったのとこういった悩みを持つ受験生は多そうなので(というのは自分の周りの受験生が一斉に頷いていた)、今回はこのテーマに。
■分かりづらい要因
私が分かりづらいと言った要因は令和7年の問題、製造業なのに製造原価報告書が抜けている点にあります(製造業でも製造原価報告書を作らない会社もなくはないですが)。仮に製造原価報告書無しで解答自体は出来るにしても、あるものを開示しないでどうやって経営診断をするのか疑問ではあります(与件文を見た限りでは、同業他社に製造原価報告書がない可能性はあるので何とも言えませんが)。が、製造業で出題された場合は製造原価報告書はある前提で考えましょう。
■製造原価か販管費か
実はそこまで難しくはありません。この辺りは大体の場合、与件文から拾ってくるしかない(令和7年は経費に当たる数字が全く与えられていないし、それ以外の場合でも細かく製造原価の数字を与えられる方がまれ)ので、与件文から製造原価(もっと言えば工場で発生しそうな経費)っぽい言い回しをしている所を拾って理由として書くだけです。ちなみに令和7年の問題でいうと
・木材や漆などの原材料が高騰…◎
・抱えている職人の人件費…△
の2点。人件費の部分が△なのは、かなり類推しないと出てこない(同業他社は職人を抱えていないだろうからという理由)から。減価償却費(機械装置)も書けなくはないけど、この資料だけで読み取るのはさすがに無理がありそう。あとは原価の高騰に見合った価格転嫁が出来ていない(こちらは数字からの類推)こと(注)まで書けてたら満点だろうけど、書ける人はそうはいないと思う(私も書けなかった)。
(注)ここまで通常は考えなくてはいいんでしょうが、同業他社が海外でOEM生産(機械装置の帳簿残高が少ない)或いは直輸入で製品を調達していると考えられ、かつ売っている製品が低価格帯であるのに対し、D社が自社生産・高付加価値製品で勝負していることを考えると売上高総利益率はD社の方が良くなるのが普通です(更には円安であることを考えると…)。
■まとめ
比較的出てきそうな現象ごとにまとめてみました。とはいえ与件文に書かれていることから考えることが重要です。
| 与件文から見える現象 | 対処方法 |
| 売上高が減少している | 他社比較なら記述不要。前年比較なら営業利益率 |
| 売上価格にうまく転嫁できていない | 総利益率 |
| 原材料・商品の価格の高騰 | 総利益率 |
| 人件費がかかっている | 文脈次第。会社全体を指すようなら営業利益率にするのが無難 |
| 輸送コストが上昇 | 原則営業利益率。原材料の輸送が~なら総利益率 |
説明が不足している所だけ。売上高の減少はほぼ売上高総利益率には影響しません(変動費率は一定であるという前提があるため。ほぼと言ったのは製造原価の中に固定費が存在するためです)。他社比較の場合、同業他社の状況が普通は分からない以上、売上高営業利益率として挙げるのは少し考えものです。
輸送コスト(運賃)は通常発荷主持ちで販管費として処理されるため売上高営業利益率に影響しますが、まれに着荷主持ち(要は着払い)の場合があり、この場合は売上高総利益率に影響します(中身が材料なら普通は材料費として仕訳されます)。
■おわりに
いかがだったでしょうか。高得点を狙うには第1問の記述にそこまで時間はかけられないとは思いますが、余計なことを書いてしまうと逆に減点の恐れがあります(特に総利益率を上げているのに、販管費の項目を挙げてしまうと致命的です)ので注意が必要です。今回もブログを読んでいただきありがとうございました。
次回は、あたりめ さんの登場です。
お楽しみに!
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