事例Ⅱ研究~問題に対する考え方を決めましょう~ byどぅー

こんにちは、もしくはこんばんは。どぅーです。
2回目の登場です。前回の記事はこちらです。

さて、4月も終盤ですが皆さんいかがお過ごしでしょうか。
私もそうですが、転勤、就職等でこの春に生活環境が変わった方は多いと思います。
そんな中勉強を続ける事はとても大変な事だと思います。今この記事をご覧になっている方が、そういう境遇でも尚、勉強を継続できているとすれば、それはとても素晴らしい事です。
ただ、自分に負荷をかけすぎることは禁物なので、GWも間近なので自分を労わる事もどうぞお忘れのないようにしてください。

■はじめに

さて、本日のお題は2次試験、事例Ⅱですね。
企業のマーケティング戦略に関する問題で、比較的他の事例よりも取組みやすいという人も多いのではないでしょうか。
一方で、与件文が他の事例よりも比較的長くて情報量が多い為、情報の取捨選択が必要となる事から、回答を作成する上で一番エネルギーを要するのも事例Ⅱだと思います。
とにかく事例企業に対して与えられる情報量が多いので、試験中は考えなくてはならない事がいっぱいです。
そんな事例Ⅱを解くにあたり、できるだけ考える事が少なくて済んで、効率的な回答作成ができるように私が念頭に置いた事を2つ紹介しようと思います。

■企業の基本戦略は「市場浸透戦略」である事を頭に入れておく

中小企業のマーケティング戦略は、基本的に「市場浸透戦略」です。
それはそうですよね。新たな市場よりも、既存市場の既存顧客に対してアプローチするほうが企業としてもコストがかからないわけですから。

過去問では、、、

製品作りに顧客を巻き込んでいくために、自社オンラインサイト上でどのようなコミュニケーション施策を行っていくべきか(令和2年 第3問設問2)
・インスタントメッセンジャーを用いて、デザインを重視する既存顧客の客単価を高めるためには、個別にどのような情報発信を行うべきか(令和元年 第2問)
・婦人用ハンドバッグの予約会を成功させるために、現在のデータベースを活用しどのような施策を行うべきか(平成29年 第2問)

といった問題が出題されています。
この市場浸透戦略におけるキーワードは「売上増加」です。市場浸透とは即ち、顧客との関係性を強化し客単価を増加させていこう、という事です。
その為のツールとして、SNS・ネット等のコミュニケーションツールや、既存データを用いた顧客毎の好みの精査があるのです。
私は、市場浸透戦略の問題が来たら、結論は「売上増加」もしくは「客単価増加」で締めくくると決めていました。

例えば、令和元年の第2問では
「デザイン重視顧客の爪の伸びるタイミングで、社長の季節の表現力を用いた、顧客好みのアートオプションのデザイン写真を送付してイメージを想起させ、次回来店時により高単価オプションの追加、客単価向上を狙う。


みたいな感じですね。市場浸透戦略→既存市場での売上向上施策、と考える癖を付けておくと、設問解釈が容易になり、回答骨子も作りやすくなるのではないでしょうか。
とはいえ、令和2年のように売上に関する要素がない問題が来ることも想定されるので、あまり型にはめすぎでしまうと危険ですけどね(笑)。

■市場開拓戦略はSとOの掛け合わせ

市場浸透戦略の後、企業が取るべきマーケティング戦略は「市場開拓戦略」です。
設問文では比較的最後の方に来ることが多く、難易度も高い問題が多いです。

この市場開拓戦略に関する設問は大きく分けて二つあります。

①市場開拓する上での施策を問う問題。
②開拓した市場や獲得した顧客への浸透戦略を問う問題。

この二つです。両方セットで出されることもありますね。過去問を見ると、、、
・減少が予測される顧客分を補うため、協業を通じた新規顧客のトライアルが必要であると考えている。どのような協業相手と組んで、どのような顧客層を獲得すべきか。(令和元年 第3問設問1)…①
・旅館を営むB社は自社HPにどのような情報を新たに掲載することによって、閲覧者の好意的な反応を獲得できるか。今後のメインターゲット層を明確にして答えよ。(平成30年 第4問)…①
・B社は今後、シルバー世代以外のどのセグメントをメイン・ターゲットにし、どのような施策を行うべきか。(平成29年 第4問)…①
協業を通じて獲得した顧客層をリピートに繋げるために、初回来店時に店内での接客を通じてどのような提案をすべきか(令和元年 第3問設問2)…②

こんな感じですね。②は比較的簡単です。結論が「顧客関係性強化」「顧客満足度向上」とある程度決まっているので。
問題は①です。顧客獲得に関する施策と言われても、何を書けばいいかわからないですよね。
なので私は、この市場開拓戦略に関する問題が出たら、とにかくS(強み)とO(機会)の合わせ技で顧客を獲得する施策を書こうと決めていました。
また、中小企業が自社内の経営資源のみで顧客獲得することは難しいので、他の企業と連携できないか、という事も念頭に置いていました。

例の如く過去問においては、、、
Yの前職の貸衣装チェーン店と組み、40代の新規顧客を獲得する。理由は同地域で人口構成比が高く子供の行事参加も多い年代であり衣装や行事に合う社長の季節を表現したデザインの提案が、新規顧客獲得に有効だから。」(令和元年)
近年急増する和の風情を求めるインバウンド客をターゲットとして、和の風情ある庭園日本の朝を感じられる朝食海外で著名な芸術品等の写真や、英語対応可能な従業員がいる事、等を掲載し好意的な反応を獲得する。」(平成30年)
X市で人口が増加している30代の子育て世代をターゲットとする。施策は、①商品面では次期社長の保育士経験を活かし、保育園ごとのルールに合う商品を揃える。②子育てに関する教室や入園準備相談会、等の開催により顧客愛顧、固定客化を図る。(平成29年)

Sは、Oはオレンジ、他社連携はでマーカーしました。なお、今回の例では出てきませんでしたが、平成30年、平成29年の他の問題ではやはり他社連携を問う問題があり、やはり中小企業における市場開拓には他社との連携が不可欠であることが伺えます。
与件文を読む際は、今後のメインターゲットに有効なS(強み)は何か、という視点を持ち合わせると、情報の取捨選択を効率的に行う事ができるので、参考にしてみて下さい。

因みに、事例Ⅱの問題1ではSWOT分析が多く出題されますが、問題1で記述するSWOTと、後の市場開拓戦略の設問の回答に記述するS,Oはリンクしている事が望ましいと思います。その方が回答の一貫性がありますので。


■おわりに

いかがでしたでしょうか?
事例Ⅱは比較的論点がわかりやすい反面、与件文が長くて情報量が多く、また他の事例のような想定問答集が作りづらいという特徴もありますが、
設問に対する意識を少し変えるだけで、与件文を読む事がだいぶ楽になるはずです。
とはいえ今はGW前。初学者にとっては1次試験で頭がいっぱいですよね。
私が1次試験の過去問を解き始めたのは、去年のGW明けからでした。ですので今からならいかようにも合格は勝ち取れるはずです。
冒頭でも申し上げましたが、4月は何かと環境が変わる時期ですので、体、心共に疲れやすい時期です。
くれぐれもお体に気を付け、GWを楽しく迎えて下さいね!

次回はわたさそさんの登場です。
お楽しみに!

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